正直、REC/レック1と2はモキュメンタリーの演出で手持ちカメラで撮影された映像のためにブレるブレる、そのおかげで映画を見た後は気持ち悪くなったんだが、REC/レック3では手持ちカメラの演出は20分程度で後は普通の映画とおなじ撮影方法なので見やすくなった。
これ重要!!
3作目にもなるスペインのホラー映画は今回の舞台は結婚式場!!
いや、人の幸せになる場所を不幸にするとか悪趣味ですよね。
結婚式を教会で行ってパーティー会場で酒を飲んで音楽に合わせて踊って幸せMAXなところへ、ゾンビですよ。
限界まで上げに上げて落とす。
あまりに残酷なシナリオ、申し訳ないけど見ているこちらはかなり面白い・・・
まぁ、映画の見どころは新郎が活躍して新婦を助ける・・・
のではなく、新婦が死ぬほど頑張るのが見どころですよ。
逃げるために呆然としている神父を叩く、ゾンビの顔を潰して階段から叩き落す。
そしてチェンソーもって闘う!!
映画の中で最も闘い、最もゾンビを倒したのが彼女
そりゃ、彼女の日ですから、最も目出度い日ですよ。
壊されたら、そりゃ暴れますよね。
チョー頑張ったよ。
【タイトル】REC/レック3 ジェネシス
【監督】
パコ・プラサ
【脚本】
ルイソ・ベルデホ
パコ・プラサ
【制作国】スペイン
【配給】 ブロードメディア・スタジオ
【制作年】2012年
【時間】 80分
【映画の点数】63点
【あらすじ】
謎の感染者に襲われる人々の恐怖を残酷描写満載で描くスペイン発のホラー第3弾。周囲から祝福され、結婚式を迎えた新婚夫婦・コルドとクララ。しかし、和やかな披露宴の会場で突如醜悪な姿に変貌したコルドの叔父が、参列者に襲い掛かり…。
「キネマ旬報社」データベース引用
【PV】
【感想】(多少のネタバレがあります。)
今回の映画の最初の20分は伏線を張りつつも手持ちカメラの視点で結婚式を撮影して回るというシーンが続く。
カメラをもって踊る、女性が近くに来ると胸をズームする、カメラ映像はかなりブレるといいところはないのだけれども、素人がカメラで撮影しながらパーティーに参加すればこうなるよね。
素人の撮影で起きそうな映像が続くのだが、結婚式やパーティーのシーンは日本との文化の違いとして見てるとかなり面白い。
新郎新婦が激しいBGMに合わせて踊るし、いい感じになった男女がほかの部屋で逢引き始めたりと日本の結婚式との楽しみ方の違いが見えてくる。
それはさておき、映画は結婚パーティーも盛り上げって来た時についに、叔父の手を噛まれたという話、パトカー、防護服を着た害虫駆除業者らしき人物たちなどの伏線が回収される。
襲い来る叔父、窓ガラスを突き破ってくる男達、パーティーは阿鼻叫喚となりながらも何名かが厨房へ逃げ込む。
ここで、手持ちカメラの視点が終了して、普通の撮影になり気持ち悪い視点が終わる。
REC/レック3は1と2の噛まれると感染して人を襲ってくるという設定は変わっていないが、歩き方がゾンビをイメージさせるふらふらと左右に体を振ったり歩き方がたどたどしかったりと演出が変わっている。
理由として考えられるのは場所がパーティー会場で開けた場所なので遠くに見える感染者たちの演出のためにそのような設定になったのかもしれない。
最も盛り上がる演出はクララ(新婦)が感染した母親と対峙するシーンだ。
クララが雨の中で独り言を言っているところへ雨の向こうに人影があられ、母親であることに気づく。
そこでカットは二人が対峙して、真ん中に看板で距離感をつたえつつ、母親の顔へとカットが切り替わると母親の目が感染している観客にはわかり、ニヤリと歯を出して笑うと口から血が流れる。
母親を求める娘と人でなくなった母親という映画の中でも2番目に盛り上がるシーンですよ。
1番目はこのシーンの後のクララがチェンソーをもって襲ってきた感染者を真っ二つにするシーンかな
感染した母親と別れた後は基本的にクララさん大暴れですよ。
1人で全部持っていた気がする。
私としては何も考えずに見られる映画としてはかなり面白いと思う。
パニックあり、ホラーあり、アクションあり、愛ありとなんでも要素が入っていてとても見やすい映画である。
細かい演出としてこの出来事がREC2とおなじ時刻で起きていることが分かるシーンがある。
コルド(新郎)が管理室に行ったときに背後で映る小さなテレビにREC2のシーンが写っている。REC3は1,2とのつながりが分かりづらいが感染すると悪魔付きになるという設定だけなのでこういった細かい演出は過去の作品を見ている人にとっては嬉しいものだ。
最後に
感染しない方法が作中で示されている。それは自殺して噛まれるまえに死ぬことである。
感染者に襲われる前に自らの命を絶った人物がいてそれが分かるのだが、その前のパーティー会場でテーブルに一人だけ死体が残っているシーンがある。
その死体以外はすべて感染して会場にはいない。ということは会場に残っている死体はどうやって死んだのかが謎である。
パニックホラーでありながらも怪物に立ち向かうアクションも行いB級ホラーとしての演出が酷くなっているが、自分としては好みの作品である。
女性が強い作品は意外性を感じるので見ていて面白い。
ただ、20分頃にやっと感染者に襲われてオープニングのロゴが入るというには、あまりにも展開が遅すぎで気に入らない人はいるだろう。