MC千鳥!即興コントで一番面白い新コンビが決まる最強新コンビ決定戦開幕! M-1王者/KOCチャンピオンなど、人気・実力を兼ね備えた16名の芸人が、この番組でしか見られない8組のオリジナルコンビを結成。
(AmazonDVideoから引用)
実力は間違いなくあり、名前はお笑いを見たことがあるなら大体の人が知っている芸人が自分が組みたい人とコンビを組んで、観客の前で即興芸をおこなって笑いを取るということの難しさ、テンポや間といったものもあるが一番の問題は即興コントという条件があることだ。
即興コントというだけでかなりのハードルが上がっている、本来のコンビでも笑いを取るのが難しく、本来のコンビなら相方との空気を読んでその場にあった笑いを作ることが出来るかもしれない、もしかしたらその場で笑わせる空気を作れるかもしれないが、普段とは違うコンビで新しい相方とのタイミングを察して合わせるというのは至難の業ではないだろうか。
そんなことを思いつつ見た番組の感想としては
驚くほどにつまらない
お題が与えられて即興コントという条件が面白さを殺している
観客がほぼほぼ若い女性で、橋が転がっても笑うぐらいには優しい基準で笑ってくれる芸人の介護のように何でもかんでも笑ってくれる。
ほぼほぼ人気の戦いであり、なぜ笑っているのかがわからない。観客は20代で占められて男女半々ぐらいなのでこれがジェネレーションギャップなのかもしれない。
アフロのヅラをつけて出てきただけで大笑いが起きるとか仕込まれたゲラでなければ箸が転がっても笑う人たちがいるんだなと思いつつも、あんな時代が多分自分にもあったんだと思うと年齢を感じる。
MCをしている千鳥がよく笑っているのだけど本気で笑っているのか、それとも自分の仲間が芸をしているから笑っているのかわからない。内輪ネタの面白さなのか大吾が視線が別の場所を向いていたり、微妙な顔をしていたりと頑張って笑っている感じが無理をしているのかもしれない。
昔、紳助・竜介の島田紳助がトップを目指すときに松本竜介に対して舞台の前列に座っている女子供ではなく奥で見ている中年のおっさんたちを笑わすことだと言っていたことが笑いのレベルをどこに設定するのかという話を今更ながら理解した。
芸人が芸をする前から笑ってくれる人たちを相手にするのではなく、芸をやって本当に面白くないと笑ってくれない相手を笑わせないといけないという話なのだが、この番組は前列に座っている女子供が前から奥まで座っているのでそのレベルでの芸が行われている。
その場にいるのなら笑える空気感が会場にあって年齢を関係なく、面白いと思えたのかもしれないが、どうしても映像としてみるとその場にはいないので会場の空気感というバフもなく見るために面白さが芸人の芸で評価してしまう。
初めて組んだコンビとの即興芸という面白さにハンデがあるため映像は残念ながら面白くはない、面白い試みではあるがライブと映像との熱量を超えるほどではない。
笑いに慣れた人を笑わせるにはあまりにコンビとして組んだ相手が悪いのか、ネタを練るだけの時間がないとこんなものなのか、お題が悪いのかそのすべてが原因なのかツマラナイ。
普段のコンビならしっかりと台本があってネタを練っている芸は間違いなく面白い芸人たちが滑っている9割ぐらい普通に滑っているが、観客が笑ってくれているからなのかそのことに気付いてないのか、それともわかっていてもどうにもならないのかはわからないがただただ辛い。
それでも一応最後まで見て面白いネタがあることを信じて見たが、見ていてもきびしい。
コンビを組んで新しい芸があるかといえばそうではなく、コンビのどちらかのネタの世界をやっているだけなので、もう一人が慣れてないために本来のコンビたちに比べてツッコミの言葉のチョイスもどこかタイミングがずれている。
でてきた芸人がただつまらないだけかといえばそれではなく、見ている私がいい年であり芸人のコント番組を毎週の様に見れる時代を生きたからであって、即興芸をする場所の観客が20代しかいないのであれば、その世代に合わせたコントをしただけだと言われると返す言葉もなく、彼らは出だしから最後まで声を出して笑っているのだから芸人が見事にその世代に寄せたネタで戦ったともいえる。
ただ映像化をする前提なら即興コントはよくなかった。