NHK 新日本風土記 「佃(つくだ)・月島」を見ながら書いているのでダラダラと書いた記録。

編集はされていて、多分演出もあるのだろうけれどもそれでもその時代の風俗と空気感を感じることができるのがお金のあるNHKだからこそできるドキュメンタリーなので見ていると面白い。


東京のど真ん中に下町の冗長あふれる島。数多くのタワーマンションが立ち並ぶ中に今も残る昭和の町。600人ほどの島に本当に昔の家々が残っている地域。

住吉講として祭りをする人たちが集まって祭りを取り仕切る。講に入った順番が絶対という昔ながらの形を東京のど真ん中で今も残していることにすごく。

家康とともにきた漁師たちが住むようになった埋立地、江戸時代に生まれた土地なのに井戸から水が出ることに驚きがある。

漁師が入れ墨を入れる理由が誰かわかるようにというが、全面に入れ墨を入れるのはそれが粋だったのかもしれない。


月島は明治の初めに隅田川の浅瀬の土砂を使って作られた新しい島。晴海になると100年も立っていない島。この島でもまだ町の付き合いのある風情が残っていたが、それでも今では孤独死のような事が起きるようになったというのは人々の関係が段々と途切れてきているということなのかもしれない。


雌と雄の獅子のかをを奪い合う勢いのある祭りのスタートから町中を進んでいくその若い人の勢いは私の中にある東京都は違う東京という土地に昔から住んでいる人たちに守られて、田舎元会も変わらない祭りの姿に見ていると少し目頭があつくなっていた。

終わりはゆっくりと祭りを惜しむように進んでいるのを見ているとどこの祭りも変わらない。下手をすると田舎では昔ながらの形はのこらずに佃(つくだ)のようなところにこ昔ながらの祭りの姿が延々と引き継がれていくのではないかという思いが残る。

祭りの始まりと終わりの余韻を感じさせる見事な番組構成だった。佃(つくだ)の祭りを中心とした人情と熱を感じることが出来た。