昭和研究家である町田忍が町を歩き、そこに残っている昭和にかかわる物や人を探索する番組で、OPに流れるモンキーズのデイドリーム・ビリーバーをタイマーズが日本語でカヴァーしている。これが懐かしの昭和との融和してOP映像に昭和の面影を感じ心惹かれる。

第二回は福岡県の飯塚市「芝居小屋」が昭和を語る町

昭和レトロ紀行 第二回 飯塚市

しょっぱなから取り上げられるのは赤レンガについた隣の家の跡、超芸術トマソンという聞いたこともない概念の話から始まっているあたりがほかの旅番組とは一味違う。

ちなみに超芸術トマソン
赤瀬川原平らの発見による芸術上の概念。不動産に付属し、まるで展示するかのように美しく保存されている無用の長物。(ウィキペディアより)
町田さんが目的地の嘉穂劇場に行くまでにいくつもの昭和の面影を見つける。
私は、何年も通勤で通っていた道で4年にして小さな墓地があることを発見するような人間である。視点に入っていても気づかなければ見えていないのと同じことだということを思わせる。常に見ている物の中に気づきが必要なんだと思う。
目的地の嘉穂劇場へ、そこには昔ながらのマス席があり観客の座る場所が6人で座れるように区切られている。もはや昭和というよりは明治や江戸のような座席スタイルの日本唯一の民間経営で最古の劇場だった。
建物自体が昔ながら建物であり、国の登録有形文化財になっている。
手作りの窓ガラスだったり、人力の回り舞台と今ではほとんど見ることのできない建物、ちなみに手作り窓ガラスはまっすぐに見ると外の風景が見えるが、斜め下を見るとほとんど見えないようになってしまう。これは人力で作るがゆえの歪みでどうすることもできない。

おまけで割ると普通の人の給料なら簡単に飛んで行ってしまうくらい高い。

嘉穂劇場は見学もできるようで、金毘羅さんの場所にも旧金毘羅大芝居があるがあちらも見学ができる。
飯塚には誰だって一度はお土産を貰ったことがあるお菓子のひよ子の発祥のお店がある。しかも、工場見学が可能になっている。
色街で栄えた田川へ
田川は炭坑として栄え映画「青春の門」の舞台となった街そこで田川市石炭・歴史博物館へいく。改めて町田さんの知識の広さに驚かされる。炭坑についての細かいことを何気なく話している。そこに町田忍の知識と興味の幅を感じさせる。

最後に、食事はインディアンカレー、ミートソース、チャンポン、締めにお汁粉と半端なく食べる。色街の無くなってしまった風景、シャッター商店街と町の衰退とともになんとなく物悲しくなる。

行先
  • 嘉穂劇場(1931年設立の歌舞伎劇場様式の建物)
  • ひよ子 吉野堂(銘菓 ひよ子発祥のお店)
  • 田川市石炭・歴史博物館
  • 永楽ぜんざい(食堂)
町田コレクション
  • 白ポスト(有害図書回収ポスト)
  • 消火栓(地面から出ているタイプ)
  • 郵便ポスト(円柱状のタイプで現役)