ハイキングにいって行方不明となったカップルを捜索をするためにテキサスの山奥に入り女性調査員マギーは案内人としてグローガンを雇ってとともにカップルが行きそうな場所を探す途中に軍の放棄された施設を見付ける。カップルが入ったのではないかと探す内部を探すとプールがあり、カップルがおぼれたのかもしれないと勝手に水を抜こうとすると、ホーク博士がそれを阻止しようとするが殴り倒して気絶させてプールの水を川にすべて流してしまう。
水の抜けたプールには白骨死体が見つかり、意識を戻したホーク博士から軍が秘密裏に生物兵器として改造していた獰猛なピラニアが川に流されたことが知らされる。
タイトルが表示され、下の水の中に沈んでいくと文字が血を流すような演出がされることで、この映画の恐怖がオープニングの犠牲者たちから血の惨劇である物語が始まったことが演出として教えてくれる。
獰猛になったピラニアが川を下りながら見つけた人すべてを襲っていくとパニックホラー、1975年に大ヒットしたパニックホラーのジョーズの大人気にあやかり作られた生物によるパニック映画、低予算ながらも当時は新進気鋭の人たちが参加しており、監督はジョー・ダンテで、撮影当時は若手ながらも成功して有名作品では『グレムリン』の監督もしている。
『ピラニア(1978)』 Blu-ray用トレイラー [HD]
【原題】Piranha
【監督】ジョー・ダンテ
【脚本】ジョン・セイルズ
【俳優】
ブラッドフォード・ディルマン
ヘザー・メンジース
ケヴィン・マッカーシー
【公開】1978年
【時間】93分
【国】アメリカ
【ジャンル】ホラー/SF
【点数】3
5 … 人に紹介できる面白さが解る映画
4 … 感性の違いはあるかもしれないが面白い映画
3 … 時間の無駄とは感じなかった映画
2 … 最後まで見ることができないこともある映画
1 … 紹介してきた人を殴りたくな
【感想】
古き良きパニックホラー、自分たちの失敗でトラブルが起きて次々に周りの人たちがなくなっていく。恐怖のピラニアを開発した博士が小さな子供を助けるために尊い犠牲になるといった自己犠牲や家族への愛、仕事を失っていた男がヒーローとしての活躍を遂げる。今だったらB級映画という扱いになりそうなありきたりの展開だ。
次々と襲われることになる犠牲者たちが現れては助かるのかそれとも上流から人々の生活圏である下流へと下るピラニアに食われてしまうのかをドキドキしながら楽しむことができるのは、パニックホラー以外の要素があまり入らずに次に誰が襲われるのだろうという気持ちで見ることができる。
ここからは【ネタばれあり】
軍の計画で改造されたピラニアだが、軍もピラニアを放った後のことや効果的に微妙なことを考えてか計画は中止になったあとも自身の研究は正しかったと施設を勝手に利用してさらなるピラニアの能力開発にいそしむホーク博士、はたからただの迷惑で自分勝手な研究をつづけついには淡水魚が塩水の中でも生きる力を与えてしまった。
施設のプールで研究を続けていたところに、はた迷惑な登山をするカップルが忍び込んでプールで泳いでしまって最初の犠牲者になり、ここでB級映画の基本をしっかり抑えてシーンもありつつ、さらに勝手にプールの水を抜いてピラニアを川に解き放つ女性調査員マギーとグローガンが現れ博士の不幸はまだ続うく、自分の研究で生まれたピラニアが子供を襲おうとしているので、わが身を呈して助けて犠牲者となってしまう。
まぁ、頭のいい人物というのはパニック映画ではそうそうに退場してほしい存在ではあるので仕方がないが危険な生物を作る研究をしていて危険な人物かのように思える存在ではあったが自分の命をかけて子供を助けるという、人としてのモラルがしっかりとある人物だっただけに惜しい人物ではあった。
さて序盤でそうそうに早々に亡くなってしまうホーク博士ではあるが、かなり重要な立ち位置の人物ではあった。
そのピラニアのことを最も知っている人物であり、その弱点も知っている可能性がある人物でもあるので観客が博士が解決案を出してくれるはずと思わせてしまうと、主人公の活躍が削がれてしまうし、警告を下流の人々に知らせようとしたり軍を呼んだりと自分が秘密裏にやっていた研究がばれてでも人を助けようとするような人物はいるだけで物語の広がりをつぶす可能性のあるので善行とともに消されてしまう。
映画を面白くするために仕方がないが、このあとには様々な人々がピラニアに襲われることになる。
その中でも珍しいのがグローガンの子供がボーイスカウトとして活動をして川で泳ぐという行為をすることを知っていたので急いで向かう。ここではたくさんの子供たちが川で泳いでいるのだが、当たり前だがピラニアの犠牲となる。
子供が襲われる作品は数あれど、映像として多くの子供が川の中でピラニアに噛まれているシーンを出すというのはなかなか頑張っているし、倫理的にも厳しいのか子供の中からは犠牲者はでないが、その代わりに一緒にいた大人な残念な運命となる。
サメのような大きな生物なら一気に食われて血だけを見ずに浮かべればそれぽく見せることができるが、小魚であるピラニアではどうしても一瞬で終わるわけにもかず、多少の血は出てもそれなりの時間が使われていても犠牲者が出せなかったようだ。
それに比べると、さらに下流で川で水上スキーなどができる施設では大人ばかりが泳いでいる場所ではピラニアが通り抜けるだけ、人が白骨化していくという演出がなされていて本来はピラニアの恐怖をとしてこのシーンを描きたかったんだと思う。
途中で博士が読んでいた軍がピラニアを駆除するために川に毒を撒いたりしたが、それでは死なずにさらに下流にある廃液のタンクを川に入れることでピラニアを全滅させるかに見えたが、映画の最後で海岸のビーチが映され海水でも生きれるようになったピラニアはまだ生きていて海までたどり着いたかのような演出がされて終わる。
最後の演出は恐怖映画として化け物は簡単には絶滅しないという暗示であるのか、海までたどりつかなかったおかげでビーチの平穏が保たれたという解釈もできなくもない。
さらに質の悪い読みをすると、ジョーズ2が同じ年に公開されるということで、同じく続編を狙って作られた演出の可能性として理解することもできるが、 さすがにこれはうがった見かたかもしれないが、シリーズ映画が作られるようになった時代なのでそんなこともあるかなという印象がないわけでもない。