ハリウッド映画化したゴジラ映画としてよりもトカゲのゴジラに納得のいかない人たちが多い。アメリカ版ゴジラ映画として有名な作品。監督はローランド・エメリッヒ、「インディペンデンス・デイ」のスタッフが作った巨大怪獣映画
南の島であり得ないほど大きな足跡が見つかり、日本のマグロ漁船を襲った謎の巨大生物!!
マグロ漁船の唯一の生存者は”ゴジラ”とつぶやくのみ
アメリカ軍は秘密裏に調査を行うが、次に巨大生物が現れたのはニューヨークだった。
強大な生物がニューヨークの街を歩きまわるアメリカ軍も全力をもって対抗するのだが巨大生物の目的は!!
アメリカ軍は勝てるのか!?
【タイトル】GODZILLA
【公開年】1998年
【 点数】 4/5
正直、ネタバレしてもいい気がするが、巨大生物とはゴジラのことであり、当時のアメリカのゴジラの解釈は突然変異の巨大生物として扱われているので、水爆実験の結果、トカゲやワニ、鳥類の遺伝子がミックスされ突然変異を起こして生まれた巨大生物という前提になっている。
作品は1998年とかなり古い作品ながらも、今見てもゴジラのニューヨークを走り回る躍動感は悪くないというか、素晴らしい。
突然変異の巨大生物設定のために放射能は吐かないが、恐竜をイメージしてあるためかかなりの速度で走り回る。
これいい!!
軍用ヘリに追いつく速度で走り回り、ビルに隠れてヘリをハンティングしていくのだ。ヘリがゴジラを見失った瞬間、真下から現れてヘリを噛み砕く。そのシーンは口をいっぱいに広げて下から上に襲い掛かるジョーズを彷彿とさせる素晴らしい場面である。
もちろん、ゴジラの動き回る場面以外も、ゴジラに襲われたマグロ漁船に向かうシーンでジープが走っている左右にヘリが並走する。現実に考えればあり得ないシーンだが、かっこよさだけは最高にイイ!!
マグロ漁船に残る爪痕を写すカメラの演出もマグロ漁船の左上にカメラが動き爪痕を分かりやすく、船の存在感をしっかりと見せている。
シーンごとで映像をどうかっこよく見せるかが綿密に考えられている。ゴジラの名前をマグロ漁船の生存者が言うシーンもしっかりとタメをつくったうえでかすれた声でで”ゴジラ”とつぶやくのだ。
作品全体を通して1シーン1シーンが常にかっこよく作られているので見ていて飽きない。画面に視線が釘付けである。
美味い演出として、映画の中盤になるまでゴジラの全体像というか前からのカットは出てこない。ゴジラがニューヨークに上陸してからも最初に出てくるシーンとしてカメラマンが命がけで撮影するのだが、あまり映像が綺麗ではなくブレてしまっている。
しっかりと、ゴジラの後ろ姿から全体像を想像させてから出てくるので、映った瞬間に
おお!!
スゲーーー!!
という気持ちになるのでできるだけ大画面で見ることをオススメする。
東宝の映画としてのゴジラのイメージで見るとどうしても拒否感が出てしまうが、巨大怪獣映画としてみればかなり面白い作品であることは間違いない。
見るときはハリウッドの巨大怪獣映画としてみることをオススメする。
元々はゴジラをつくるよいうよりも『原子怪獣現わる』を作ろうとしたことから日本人の知っているゴジラとは違った作品になっている。
さて、ここからはネタバレも含む内容でツッコミを入れていこう。
ゴジラはニューヨークにシッピングでもなければ観光でもなく、卵を産みに来ている。理由としてニューヨークにはビルが多く隠れる場所が沢山あるためである。
南の島の森の中のほうが間違いなく生まれてくることもの食べるモノも多く、危険性も少ないのにわざわざ寒いニューヨークに来る理由が分からないし、地下鉄があるからそこが目的であるという会話もあるのだが、なぜゴジラがそのことを理解していたかが分からない。
変温動物の設定であるが、温度に反応するミサイルが周りのビルよりもゴジラの体温が低いためにそれてしまうとかさすがにあれだけ巨大で動き回っているのに体温が下がるのはあまりにも無茶苦茶ではないだろうか。
ゴジラの設定に納得のいかない箇所が多々あるが、ただただニューヨークの街中をゴジラが駆け回るのは存在感は悪くない。